セルビアでは1週間しっかり練習し、時差もクレー慣れもバッチリ。この国はビザが必要ないし、レベルが素晴らしく高いので色々な国から優秀な選手が集まり、練習試合も色々できて素晴らしい。
がしかし、さらに素晴らしい場所へ移動するためにテリブルな国境渋滞を合わせて北へ12時間車で移動し、皆さんにお伝えしているチェコの地方都市PROSTEJOV へ。
この「PROSTEJOV」という文字に発音記号がつくのがチェコの本当に文字なのですがここは英語で。しかもチェコの発音をカタカナに書き写すのは無理。よって、ここはこの文字だけでも覚えてもらえるように『プロステジョブ』ということにします。25年前のテニスマガジンの記事に書いたように。
この小国の小都市、たった人口3万人の町の一つのテニスクラブがデビスカップ、フェドカップを取り世界一になり、ウインブルドン優勝をはじめグランドスラムトップの選手を多数生み出しているわけで、しかも他の有名アカデミーと違って自国の選手を小さなジュニアの頃からじっくりとクラブの力で育成し、本当に世界トップへ導いている恐ろしいところなんですね。
そして僕が最初にここを訪れたのは25年前の1999年だったんですが、実はその前からの親友であるこの彼、デイビッド・コテーザがここのコーチで、出会った頃は僕も彼もしがないジュニアのコーチ。それが指導するジュニアがどんどん強くなっていき、あれよあれよと皆さんが知っているだけでもウインブルドン優勝のクビトバ、準優勝のベルディヒ、フレンチ準優勝のサファロバ… などなど数えきれないほどの成功を収め、チェコ国内だけではなく世界トップコーチとして誰もが認めるスーパー師匠になっちゃったわけですよ。
こっちはず〜〜〜っと日本の田舎でお子様と同じことを繰り返しているのに。
DAVID KOTYZA ウェキペディアで調べてみてね。現在指導中はノスコバ、ムホバ、男子ジュニアのマックス君など。
で、ここは本来高いお金を取って希望選手を受け入れることはしないのですが、そこはまあまあうちのマネージメントの力と長年の馬鹿友達のよしみで。… しかし豪華に2週間毎日全日デイビッドがつききりで指導し、インドア、センターなどのコートに優先的に入れてもらってどこかの国の王女気分なビックリ待遇で練習を楽しんでおります。ま、ちょうどフレンチ前でクラブの上位選手は皆で払っているからだけどね。
朝のフィジカルトレーナーとのウォームアップから始まり、その後すぐにデイビッドと個人練習。午後はデイビッドの指導を受けながら練習試合。その後トレーニング、フィジオ、マッサージというスケジュールが通常。全部の選手全てにマンツーマンで指導が入ります。
ジュニア群衆を鍛え上げ、1万分の1の成功を目指すのではなく、丁寧に丁寧に1分の1を育て上げるということでしょう。
セルビア、チェコでの練習試合の模様など、youtubeでみてね。