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テニスをやる

秋も深まり、素晴らしい気候の中白子で日本滞在満喫中。

うちの練習、僕のジュニア育成はレベルを問わず、とにかく「選手」を目指すのであれば「試合」を強くなる、ということなので、まずは3セットマッチの試合をやる。
そしてその中で使うテクニックや動き、精神力、などなどを練習する。
つまり、正式な3セットの練習試合、基礎テクニック練習、ウォーミングアップなどを含めたボディーコントロール、という大きく分けて3つの要素で成り立っており、まあこれは世界中どこも同じようなものでしょう。

都会のクラブでは選手数に対してコートが少ないので、否応にもトレーニングが多いことが多いし、数時間占有して子供2名が試合形式をすることは難しい。東京から1時間の白子では可能なんですけどね。

練習試合はレベルが似たような選手がいれば良いのですが、自分よりも下でも上でも、テーマを持って「それ」を実践すればよし。が、あまりにもいつも同じメンバーで勝ってばかり、負けてばかりだとなかなか難しいのでその調整、コーチは大変です。

最近のYouTube では宮澤紗希乃選手の練習試合動画をたくさん出しているのですが理由は簡単で、世界中でジュニア育成を目指すコーチや保護者の参考になるであろうということ。そして、残念ながら… 悲しいかなうちのアカデミー選手、コーチ共々、誰も勝てなくなってしまった… という嬉し哀しの現実で、ゲストを呼ぶしかなくなった現状。
他の選手は紗希乃に負けることができるのでアカデミー内でいいんですが、彼女はもうなかなか負けることができない、試合形式で「負ける」という経験ができなくなっている状況なんですね。これは問題です。

そしてご存じのように、お陰様で大手マネージメントと契約し、スポンサーより資金を獲、普通のサラリーマンよりすでに稼いでいる個人事業主ですから、その資金を使って遠征したりゲストを雇って試合したりできるわけで、極東地域に住んでいるという現実は、ヨーロッパに住んでいる選手よりもはるかにお金がかかることは明白であり、それも承知で配慮されており、同じレベルのヨーロッパ選手よりも契約金が高い、という豆知識も。

もちろん、今この時点でどんなにすごい才能、稼ぎであっても、そのまま世界トップまで伸びるとは全く限らないわけで、「あの頃はお前強かったのにね。」なんつーのはよくある話。今が全盛期にならないよう、頑張っていきましょう。

youtube

コーチの考え方もさまざまで、中には基礎ができていない、とか、体力がない、とかで試合をあまりやらせない(本音はコートがない)クラブもあると思いますが、僕はまず「テニス」をやることだと思う。
テニスとは、サーブから始まり、色々なサーフェス、風などの自然、イレギュラーなどの要因の中でボールを相手とやり取りし、勝ったり負けたりすること。
ボールが真ん中に当たらないのにフォームを色々言ったり、面や打点が不安定でボールが思ったところに入らないのに走ったりするより、まずはラケットとボールに馴染み、四角いコート全部を理解して身体の感覚でテニスを覚え、ゆっくりでもテニスというルールの中でボールを操れるようになることが重要だと思うし、同じ考えで「球出し」で試合は始まらない。テクニック練習ではいいと思うけど、テニス本来に近く、できればサーブから色々な練習ができるのが理想だと思う。
つまりは試合形式ですね。

ボール、身体がある程度操作できるようになって、パワーやスピード、怪我予防のためにトレーニングはいいと思いますが、2時間の練習時間の中で30分トレーニングは無意味でしょう。

日本のジュニア育成の場合、球出しが最初から最後まで。ネットプレー練習なし。サーブは最後の15分。なんていうのも普通ですが、それでは才能ある選手が伸びる環境ではないと思いますね。

いよいよあと1週間でフロリダ遠征。今回はどんな旅になるんでしょうかねえ。

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