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DANIEL Taro JPN (Q)
def CARUSO,Salvatore(ITA)
6-4 6-3 Q3RD(Final)
14 Jan 2022
Australian Open 2022
MELBURNE PARK
MELBOURNE AUSTRALIA
Photographer / MANO,Hiromasa
©MANNYS PHOTOGRAPHY of Tokyo
mannys@mannysjp.com

太郎、元王者に勝ったとかどうとか騒いでますが、要はこれからこれから。
エリートでもなく、運動能力も高くない(背だけは高い)彼がテニスだけに集中し、鈍臭いながらもここまで来たのにはしっかり理由はあるはず。
もっと頑張れ。

今日は珍しくコラムらしいことを。

現在華々しく世界最高峰、オーストラリアオープンが行われていますが、そのジュニアの部に15、16歳くらいの日本選手も出場し、頑張っています。日本テニス協会も次世代のトッププロ選手育成のため協会の遠征としてしている場合も多く、選手のご家庭にはありがたい…。
WOWOWも放送してくれるかな?。

さて、実は同じ年頃の日本ジュニア選手がヨーロッパのど田舎で戦っています。
彼女が出場しているのは一般女子、つまりはグランドスラムを頂点とする賞金、ポイントのシステムのはるか下部大会で頑張っているわけ。

そして僕の古くからの友人がエージェントしている別のジュニア選手は現在その下部大会でどんどん勝ち進み、賞金を稼ぎ、ポイントを上げ、WTA世界ランキングも急上昇中。
その彼女も15歳。チェコ。

つまり、同じ15歳の女子選手ながら、3人は華やかなグランドスラム、ヨーロッパど田舎下部大会と全く違う舞台の遠征を組んで頑張っているということですが、じゃあどちらが正しいのか?。… 良い思い出を作るためならグランドスラムジュニアに出たほうがいいに決まってますが。

確実に言えること。
何度も書いていますが、世界で選手育成の成功率が一番高い国は間違いなくチェコです。特に女子は。
そもそも分母が小さいこともありますが、彼らには国の経済力もなく、できるだけ無駄なお金を使わないで確実に稼げる職業選手(プロ)になる必要があり、ジュニア大会など全く無視する場合がほとんど。中にはスポンサーの関係で出なくてはならない場合もありますが。

そうなんですよ。世界レベルで成功している選手は大坂なおみちゃんをはじめ、あまりジュニア大会に出ていない選手が多い。非常に成功している(何度もグランドスラム優勝)僕の友人のコーチに言わせれば、グランドスラムジュニアなどお金持ちの思い出作り、であり、そんな暇もお金も我々にはない、という。

確かに今までの事例を見ていけばその通りなんですよね。
しかしながら、当然各国テニス協会、所属するテニスアカデミー、何かのプロジェクトなどなどは本当の事情を理解しつつ(分かっていない大人も大勢)ジュニアの結果を出そうとします。理由はスポンサーや国内部の政治的予算の問題など色々ですが、才能あるジュニア選手が本当のプロ選手になるのって本当に頭のいい大人がしっかり長期計画でやらないと本当に大変で失敗してしまうことなんですよね。
才能溢れる選手がプロ(本当の)になる過程で失敗するのを数えきれないほど見てきました。

男子の世界はまた少し違っていて、レベル的に18歳以下でトッププロ世界に通用する選手は滅多にいないので、グランドスラムジュニアで18まで頑張るのはありありでしょう。まあできるだけ早く卒業できるほうがいいけどね。
逆に、女子はもう14歳にもなれば一般で切磋琢磨する時期であり、18歳までジュニアで頑張ってプロで成功した例があるかどうか、その確率を調べればわかること。
「男子は女子の3倍難しい」という話は前にもしましたが、女子はあっという間に旬が過ぎてしまうので、そういった意味でいつどういったスケジュールで動くかタイミングが難しいと言えます。

関東に移り住んでもうすぐ1年。関東のジュニアの皆さんがあまりにも1年中開催されている目の前の試合、ポイント、ランキング、お隣のライバルにばかり目を向け、本当は目指しているんじゃあなかったの?… のでっかい世界の目標から心もテニスも遠ざかっている姿を見ていると、最近の日本ジュニア界の低迷もわかる気がしますね。
目標が小さすぎる。親も子も。

小学生が関東、全日本ジュニアを目指してどうしますか!?。
ウルトラマンかウインブルドンを目指しましょう!。

太郎は真っ直ぐ、世界を見ていました。

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