コンテンツへスキップ

文化的発想

今年もいよいよもうすぐ10歳世界最高の大会、スムリクバボウルのアジアパシフィック予選大会、キッズテニスカップのスムリクバカテゴリーが白子の我々のアカデミーで開催されます。

クロアチアの田舎の畑の中にあるたった3面の手作りテニスコートで行われている単なるプライベート大会が長い歴史の末、世界最高と言われ文字通り世界中からトップ選手が集まり、お祭りのように… というか日本では決して行われない「お祭りテニス大会」として評価され、さまざまなエージェントも集結。そりゃまあアルカラスやムゼッティーなどなど、現世界トップ選手が多数プレーしていたことを考えると当然ですが、こういった選手や大会を育むヨーロッパのスポーツ文化に敬意を表しつつ、我々は我々にできること、アジアパシフィック地域の子供たちにこの世界大会に出場するチャンスを与えるため、毎年恒例行事として名誉の開催です。
皆さん頑張ってくださいね。

今回スムリクバボウルの出場権利を獲得できるのは6名の予定。すでに沖縄大会で2名が決定しておりあと4名。白子での優勝者ともう2名となりますが、クロアチアで行われる世界大会は6月中旬。パスポート、エントリー、同時に出場するクロアチアテニス協会大会の登録など、結構大変な準備が必要ですので、決定したら皆さんとにかく大急ぎで準備にかかりましょう。保護者も参加可能です。
そしてもしも出場権利を貰っても、行かない方もできるだけ早く判断を。次の選手に権利を回せますから。

スムリクバボウルには tour 59 として日本からの遠征チームが参戦します。
もしも出場権利を取られ、個人、親や別のコーチと別行動で参加希望の方はそれはそれで結構です。ただし、こちらはサポートしませんのでご自分で頑張ってください。
スムリクバボウルは世界中から参加希望が多く、セレクションの大会ですので一般申し込みはありません。

その他、この夏の遠征は松島が担当する14歳以下(レベルかなり高い) tour 60、そして初となる ITF tour 61があり、それぞれ若干名募集中。
世界最高レベルのヨーロッパで頑張ってみたいジュニアの皆さんはチャレンジしてみてくださいね。

さて、何度か書いていますがコラムの歴史も20年以上ですから幾度と書きましょう。
ヨーロッパ、という国々とアメリカ、日本などではスポーツ、特にテニスに対する考え方が大きく違います。
例えば、日本で素晴らしく才能があっても、それが世界トップレベルにまで行く、となると、本人、ご家庭、などなど相当の苦労があります。何せ「道」を皆知らないし、そもそもその道自体があまりありませんから。
ヨーロッパでは、僕の知るかぎり例えばテニス王国チェコなど、才能さえあれば周りの大人が取り囲んでその選手のための「道」を作り、もちろん経済的にもどうにかしてくれます。才能とやる気があれば地域の誇りです。

それと同時に、欧米にはスポーツエージェンシー(マネージメント会社)が存在し、才能ある選手を発掘。育成する場所、コーチを見つけ、スケジュールをコントロールしプランを立て、成功へと導きます。これは投資、リターンのビジネスの展開ですが、才能ある若者を育てる文化的発想が根本にあり、見返りのない投資も惜しみません。

ヨーロッパでテニスで大儲けしようなどという発想自体ないし、こういったジュニア大会もテニスや子供たちが好きで作り上げており、日本のように形式やスポンサー、収支にこだわることはありません。
よって、先日のオーレー大会、このスムリクバボウルもそうですが、多くの大会ボランティアによって成り立っており、皆とびっきりの笑顔で毎日試合を見て応援してくれます。主催者は偉そうな人とばかり話をしていないで、試合を見るべきです。

大会は単なるポイント稼ぎ、次の大会への予選ではありません。大会一つ一つが子供達の未来です。

我々のキッズテニスカップは何も豪華なものではありませんが、子供たちの未来を作る楽しい大会にしたいと思って頑張って続けて来ました。
スムリクバボウル、オーレーなどには遠く及びませんが、子供達の思い出に残ると嬉しいです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください