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テニスマーケット

SHIMIZU,Yuta(JPN) def KINGSLEY,Cannon(USA)[W]
7-5 3-6 7-6(7) Q1RD
23 Aug. 2023
US Open 2023
USTA Billie Jean King National Tennis Center
NEW YORK NY
USA
Photographer / Hiromasa MANO
(mannys@mannysjp.com)

mannys 最高にイカしてる写真をありがとう。US OPEN は日本男子4名本戦という素晴らしさでしたが、女子ゼロという恐ろしさ。時代とは移るものですね。
僕が一番最初にコーチで入ったグランドスラムは本戦男子は松岡修造1、女子は伊達、沢松、雉子牟田、神尾、遠藤… などなど10名。当時日本女子はアベレージレベルでは世界最強だったと言えますね。
何度か書いているように東ヨーロッパの社会情勢が変わったためにこのようなことはもう起こることはないと思いますが、未来はどうなるのか?。ジュニアも始まっていますのでみなさん応援しましょう。

今週末は兵庫県佐用で第66回キッズテニスカップ。ノアインドアステージ株式会社ののご協力で吉備雄也プロが開会式で子供たち全員の相手をしてくれます。
東京から、姫路駅から引率の皆さんは確実に小林コーチに連絡してくださいね。
インドアないのでお天気が良いことを祈ります。

昨日まで地元白子で関東のジュニア大会が開催され、久しぶりに日本のジュニアの皆さんの大熱戦を見させてもらいました。
もちろん皆さん非常に上手い。ミスも少ない。準備も万端でものすごい大荷物。ジュニア選手の総数、例えば週5回以上プレーし、テニス選手を目指している子供たちの数、ということを考えると、確実に日本は人口1位でしょう。よってテニスメーカーは大活躍。

何度も書いているように、テニス人口が多いと頂点が上がる、という理論はなかなか成り立たないのが厳しいところ。東欧などでは14歳になって毎日テニス練習しているのは国際大会で活躍するその国のトップ選手のみで、10歳の時の総数の10%くらいでしょう。90%の子供達、ご家族は将来テニスで稼いでいくことに現実味を見出せず、諦めて勉強や他の道を選びます。
まあ書いたように自国に大きなテニスマーケットがないので、メーカーもサポートしない(ATP、WTA100位以内でもラケット、ウエアー、シューズ自分で買っている選手も多々)し、企業のサポートもありません。賞金で生きていくしかない。… だから強い?。

日本やアメリカ、オーストラリアなどのジュニア選手のように、国内のそこそこの成績で用具をプレゼントしてもらえるのは、周りの非常に多くの皆さんが買ってくれているおかげであり、数多くある商業施設、一般テニス愛好家、コーチなどに感謝すべきでしょう。
「俺が強いから」「子供がプロになるから」と勘違いしている人もたまにいますが。

さて、本当に質問が多いのはそういった勘違いしているご家族ではなく現実的に将来を考えているご家族。
一番の悩みは「お金」でしょう。
全日本など日本国内大会で勝ち抜いてそこそこの学校へ入り、そこそこの就職ができれば、と思っているご家族は全て予想できる。国内回るだけでも相当お金がかかりますけどね。
13歳から出場できるITFを周り、グランドスラムジュニアを本気で目指そうとする場合、年間最低1000万はかかります。低レベルのITFのみではそこまでいきませんが、ランキングが上がるにつれどんどんお金はかかる。
男子はこれが5年間。つまり5000万。女子は本当の意味でプロを目指すのならITFはせいぜい16まで。あとは賞金があるプロ大会で稼げなくては無理。よって、男子よりも早くITF卒業となります。これは世界で普通であり、女子の方が経済的であり現実的でもあります。ただし結果も早く出さなければならない。

ITFもレベルが高くなれば個人で動くことになり、コーチの謝礼も当然高い。良いコーチともなれば雇うのも大変だしお金も高い。1000万では足りないでしょう。
… そして悲しいかな、ITFで成功してもプロとして成功するとは限らない、という現実がありますが。

ご家族、あるいは親戚、あるいは関連企業がそのお金をポンと出してくれる選手であれば問題ありません。以前書いたようにマネージメント会社ないと遠回りですが。
しかし、そういったお金がない場合、どこからかお金を出してもらうしかない。継続的に。

まず、逆の立場、お金を出す側から考えましょう。
最初に、プロとして、ビジネスとして契約し、資金を出してくれるマネージメント会社の立場から。
選手によって契約もバラバラですが、すぐにお金が必要な選手に対し、マネージメント会社が現金を投資し、のちにランキング100位などになったら返金する、そして賞金の一部、他の企業などからの契約金の一部をマネージメント会社が取る、というやり方はよくあるパターンで、この場合、100位に入らなければお金は返す必要はありません。逆にスター選手になれば大儲け。
つまり、マネージメント会社はそのエージェントの「見る目」によって選手を選りすぐり、この投資を行うわけで、彼らも仕事なので大きな国際大会などでスカウトを行っています。
今まで国際大会に出たのにスカウトの声がかからなかった選手はそういった可能性を感じられなかったということです。
そして大小多くのマネージメント会社が世界にありますが、無能、悪徳、も当然ありますので気をつけましょう。

次にメーカーの立場から。
皆さんおかわりのように、カリスマ的選手の影響力は凄まじく、テニス用品の売り上げはほぼそのイメージで決まります。つまり、ジュニアであればその次世代のカリスマをメーカーは探しています。
エージェントはその能力で判断し、用具を無償で提供する場合、低年齢でも高額な契約金を渡して正式契約する場合、などありますが、お金だど絡む場合にはさまざまな世界規模で問題も起きることが予想されるため、法務のことも踏まえ、マネージメント会社を通して契約することがほとんどで、少ない金額で良好な関係を結ぶため、できるだけ早い年齢で契約を取ろうと世界中回っています。
今年の OPEN SUPER 12 AURAY にものすごい数のエージェントが集まっていたのはこういった理由です。
もちろんビジネスですから、マネージメント会社もメーカーも同じ選手を取りに行けば必然的に値段は跳ね上がります。

この上2つ、世界の大会でも圧倒的な存在感を出せるほどの実力がなければならない相当ハイレベルですが、書いたように日本、アジアには巨大なテニスマーケットが広がっており、日本人であればものすごく優位であることも知りましょう。
日本人でアジア人、アメリカ人でもあり黒人でもある、大坂なおみ選手にものすごい金額が集まったのはそういう理由です。

ではそうでない、ある意味ビジネスではない温情… というかなんというか、例えばMMTFや富士薬品のように日本ジュニア限定でサポートしたり、地元企業が応援してくれるような場合について

続く…

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