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修行中

ジュニアから世界トップ選手を長年多数輩出している… というと、さぞ素晴らしい施設があり、ものすごい数のジュニアが凄まじい特訓をして篩い落とされている、という印象があると思うかもしれませんが、そもそもここは高いお金さえ払えば誰でも入れてくれるなんとかアカデミーなどとは違い、ジュニアの数はごく少数。紗希乃が練習している15歳以上の方は男女10名くらいの少人数(14歳以下も同様)で、一人の選手に必ず一人コーチがつき、常にマンツーマン。コートを割り振られて自分専用の練習が行われます。
センターコートは本来トップ選手が使用するのですが、皆ローマ、フレンチで主要選手は出払っているし、コーチは世界トップコーチなので有り難くも雨でも予定通り。
練習時間もウォーミングアップ30分。午前90分、午後90分。フィジオ、またはマッサージ30分。とこれだけ。しかも体力的にキツイことなど全くせず、ひたすら丁寧にテニスするのみ。

技術指導に関しては、チェコ全般の選手の特徴、オールラウンド(なのでダブルスも強い)、フラット、攻撃的で綺麗なテニス。ちょっとクラシックですがテニスコーチをやっていれば常識のようなことをしっかりしっかり丁寧に丁寧に繰り返し行います。
… こんなにしっかり細かく指導されたことのない紗希乃は精神的にお疲れ。今までええ加減なコーチからええ加減に指導されてきたので。

午後は必ず練習試合。しかし時間制。毎回毎回色々な相手と戦いますが、何せ日本の選手と一番違うのがサーブのスピード。これは外国に行けばわかりますが、外人が速いのではなく、日本人があまりにもサーブが悪いだけであり、根本的にストロークばかり練習して残りの時間にちょっとだけ打つサーブでは試合の主導権は握れませんよねえ。
とにかく、ものすごいスピードで打ってくる球を返し、自分もすごい球で攻めていくしかないわけで、ミスの数で勝負が決まるようなセコイことは誰も考えておりません。

とにかく、どうこう言っても人それぞれ色々な考え方があっても、実際結果を出しているのはここであり、実績のない僕などにとっては本当に学びしかありません。… 居眠りしないようにしないと。

ここで勉強すべきは単にテニス競技力向上だけでなく、実は道のり、つまりは実力に応じて今後どのような大会を選んで出場していくか、をアドバイスしてもらうことも非常に重要です。
普通であれば、13歳になればITFに出まくってランキングを上げてグランドスラムジュニアに出て上位を目指し、それから一般に移行して下部大会から… というところでしょうが、そんな単純で本当にトップ選手を目指せるのか、というところが問題で、チェコ選手の上手な育成にはそういったマネージメントのうまさも秘訣があるわけですよ。

まあとにかく、世界超一流のマネージメント、契約の資金力が集まった(多分)才能のある選手に対し、コーチが頼りないのが大きな問題でしたが、テニス全般の道を強力に助けてくれるこことの関係を築くことができたことは、本当に素晴らしいことであります。

明日からポーランドへ移動し、3ヶ月ぶりの大会じゃ。

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